疲労回復の新常識

「動かないと、疲れは出ていかない」
疲れを感じたら、まずはゆっくり休む——
そう思っている方は多いかもしれません。
ですが、実は“ただ休むだけ”では、疲れは抜けないことがあるのです。
最近、雑誌や休養系の書籍でも取り上げられるキーワードが「アクティブレスト(積極的休養)」。
メジャーリーガーの大谷翔平選手や、サッカー界のレジェンド・クリスティアーノ・ロナウド選手も、試合直後にジョグや軽いチューブトレーニングを取り入れています。
なぜ、疲れているのに動くのか?
それは、疲労物質や老廃物が体内に残ったまま“じっとしていても”
それらが十分に排出されないから。
たとえるなら「汚れた服をそのまま干す」ようなもの。
乾いてもキレイにはならない。
まずは“洗濯”してから干す必要がありますよね。
この「洗濯」にあたるのが、まさにアクティブレストなのです。
実はアスリートよりも、デスクワーカーにこそ必要
アクティブレストと聞くと「スポーツ選手のための方法」と思う方もいるかもしれません。
しかし、最もその恩恵を受けられるのはむしろ、現代の働く人たちです。
運動不足、慢性的なストレス、そして日本人特有の“座りすぎ”生活。
これらが重なることで、活性酸素やアンモニアといった「体にとっての毒素」が溜まりやすく、流れにくくなっています。
さらに、死んだ細胞などを運び出すリンパ液には、血液と違ってポンプ(心臓)がありません。
だから、自分で体を動かさない限り、リンパは流れないのです。
「激しく動かなくてもいい」それがアクティブレストの魅力
「そんなこと言っても、運動する気力がない…」
そんな声が聞こえてきそうです。
でも安心してください。アクティブレストとは、
軽くストレッチをする、散歩をする、部屋の掃除をする、そんな「ちょっと体を動かす」レベルで十分なんです。
この小さな動きが、滞った血液やリンパの流れを促し、
「疲れを出す→休む→回復する」という本来あるべきプロセスを助けてくれます。
まとめ:「まずは動いて、疲れを出す」
疲れを感じたら、いきなり寝る前に、少しだけ動いてみましょう。
そのひと手間が、驚くほど回復を早めてくれます。
疲労回復とは、
「出す → 休む → 回復する」
この順番を守るだけで、あなたの毎日はもっと軽やかになります。