「ヘルスリテラシー」を上げることが健康につながる(ヘルスリテラシーを読んで)
今朝「ヘルスリテラシー」という本を読んだので、あなたに役立ちそうな部分をブログに書きますね
ヘルスリテラシーとは?
ヘルスリテラシーという言葉を一般の方はあまり聞かないかもしれません。僕は一応健康関連の仕事をしていますのであると言えばあるのですが・・仕事でほとんど出てくることは無いワードです。
このヘルスリテラシーという言葉に意味ですが
1998年にNutbeam(WHO)が最初に提唱した定義は
「良い健康状態を推進して維持させられるような、情報にアクセスし、理解し、利用するための個人の意欲と能力を決める認知的社会的スキル」
難しいですね涙・・要約すると
「良い情報を得られて理解して活用することができる能力」でしょうか
最新の定義は2012年Sorensenらが提唱する
「健康情報を入手し、理解し、評価し、活用するための知識、意欲、能力であり、それによって、日常生活におけるヘルスケア、疾病予防、ヘルスプロモーションについて判断したり意思決定をしたりして生涯を通じて生活の質を維持・向上させることができるもの」(原文ママ)
文章長いな・・・
「健康情報を得るだけでなく理解や評価して、病気の予防や健康維持・向上に実際に役立てることができる能力」
要約しても長い涙
なぜこの本を読むことになったのか?
先日、名古屋で開業保健師として健康企業推進サポートをしておられ、(一社)日本開業保健師理事でもある水越真代さんにおすすめいただいたからです。
水越さんは長年企業で健康サポートをされているのですが「ヘルスリテラシー向上」からの「健康行動の変容」という本質的な関わり方をされているすごく立派な方です。
僕個人は「健康行動の変容」はすごく重要視しているのですが、今までは「ヘルスリテラシー=健康知識」くらいに考えており
「むしろ変な健康知識ばかりあるから騙されたり行動を起こさないのではないか?」とヘルスリテラシーを理解できていないこともあり軽視していました!
が水越さんとお話ししていて「ヘルスリテラシー」の強化は超重要だと心から思い教えていただいた本を読みました。
読んでみて思ったのは
・すごく勉強になった(後で3つにまとめます)
・一般の人はこの本読むことはないやろな
というわけでこの本で印象に残ったことやお伝えしたいことを3つにまとめます
ポイント①日本人はヘルスリテラシーが低い
これは衝撃でした!
海外に比べて識字率や向学心が高いので当然ヘルスリテラシーも高いと思っていました。
実際に研究者も日本人は高く出るだろうと予測していたそうなのですが、見事に外れなんと
日本人の85.4%がヘルスリテラシーに「問題がある」レベル!
まじですか?これ読んで頑張らねば!と感じました。実際僕もこの本に書いてある判定テストをしたのですが・・一般の人も全然合格するんじゃないの?という内容でした
ただ・・確かに健康に関する「情報収集」「情報理解」までは日本はかなり高いのですが、「評価」「活用」になると全くダメなのです。
ですから健康に関わる人は「情報を選べるようにする」「情報を自分向けにアレンジする」「実際に生活でできるようにする」この部分をアシストするのが良さそうです
ポイント②健康行動の支援だけでは行動は変わらない
ヘルスリテラシーの本なのでそういうことになるのですが・・
この図は非常に納得がいきました!一般的な健康指導はどうしても「こういう状態にならないといけない」というサポートの印象が強かったです。
僕はやはりこの左のように
・健康情報をシンプルに理解して(腹落ち)やれそうだと思ってもらう
・その人個人の動機付けやトリガーを刺激してやってみようと思ってもらう
この先に「目指すべき健康状態」があるのだと強く思っています。
ポイント③日本人は健康情報の収集だけは高い
これはポイント①でも書いたのですが改めて
ヘルスリテラシーは「情報収集」「情報選択」「情報判断」「情報伝達」「自己決定」
さらに応用として「結果利用」「結果理解」「目標設定」のこの8項目で評価されます(ヘルスリテラシー尺度より)
✳︎さまざまな尺度がありますので誤解なきよう、今回はCCHLをベースに書いてます
2013年にこの本の著者らが行った調査では健康に関する「情報収集」ができていると答えた従業員はなんとほぼ100%に近かったのです。(グラフをみたら96%くらい・・)
そこから「情報選択」で80%以下になり、「情報判断」ではおよそ50%くらいになり・・
イメージではこのように常に「動機付け」しつつ情報を自分の生活に活かせるようにサポートすることが大事だと思いました!
約160ページくらいの本だったので朝の時間に読んでブログまで書けました!水越さんこのような本を紹介していただき有難う御座いました!